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Vol.33 ユニクロ:1

みなさんこんにちは、長谷川時雨です。
今回のシリーズは個人的には論文対象にもなるだろうと思う「ユニクロ」の戦略について
数回にわたりお話したいと思います。

あることを境に「ユニクロ」は一気に日本中に知れ渡りましたが、
そのことも含め、ユニクロの歴史から入ってみましょう。
意外な側面があるかもしれませんよ。

「株式会社ユニクロ」(株式会社ファーストリテイリングの持株会社)
正式名称「UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE」
山口県山口市に本社を置く、東証1部上場企業

1984年:
それまで山口県宇部市で「メンズショップOS」という男性向け衣料の販売を営む小郡商事が、
広島市中区袋町にユニセックスカジュアル衣料品店「UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE」を
オープンしたのが始まり。

1997年頃からアメリカの衣料小売店「GAP」をモデルにした製造型小売業(SPA)を行う。

デフレ時代の寵児とまで言われたユニクロの快進撃はここから始まるのは広く知れ渡ってます。
製造から販売まで一貫して行う、SPA型経営の最も顕著たる成功例としてユニクロの経営方式は
大変よく論議されます。

中国を中心とする海外の工場で一括生産を行い、確かな品質を守るために管理は厳しく、
在庫はすべて自社で抱え、マーケティングの結果をダイレクトに反映させ、
売れそうなアイテムを作るのではなく、売れるように仕向けるアイテムを作ります。

またアイテム数を減らしてサイズとカラーを増やし、大量生産を行いました。
結果、値段のわりに品質が良いという顧客の信頼を勝ち得ていったのでした。


旧来体質から抜け出せずにいたアパレル業界が作り出す服に取って変わるのは
ユニクロのアイテムではなく、経営方針そのもの。

また現状維持の店舗は潰れる前の兆候とまで言い切る、クラップ&ビルドの方針で店舗を
急激な勢いで増やし、西日本から始まった快進撃はついに1998年原宿に旗艦店をオープンした事で、
一つの頂点を極めたのです。

この頃がユニクロブームのピークだったように思います。

1900円のフリースを3000万着超売ったことから年間売り上げが2000億、
3000億円と年次突破して行く様は圧巻でした。
しかし、2000年を境にブームは急速に衰えます。

破竹の勢いだったユニクロが一転、苦境に立たされるのは大きく分けて 3つの理由があるのですが・・・

この続きはまた次回に!

FROM:長谷川時雨(ハセガワシグレ)

heavenlyの色彩&ファッショントークマガジン vol.24/2006年12月16日掲載


Vol.34 ユニクロ:2

長谷川時雨です。今年も宜しくお願い申し上げます。
さて、前回からの続き、「ユニクロ」の戦略についてです。

※ここから先月号(07/01号)で抜けていた部分です。

①ライバル店の巻き返し
②トレンド(流行)
③商品構成(アイテム数)の少なさ

どれもユニクロを形成する上では避けては通れない問題で、新たな戦略展開を迫られた。

この新たな戦略は2006年11月にアメリカ進出の巻き返しを図るNY旗艦店をオープンする今でも
進行形で進んでます。

この大々的なNY旗艦店オープンを見てもわかるように海外進出が重要な戦略になってます。

今のところ、イギリス、アメリカ、香港、中国などに進出してますが、香港以外は赤字で苦戦しているようです。

第2の戦略が商品構成力

女性服(フェミニン)の構成を増やし、トレンドを意識した服を作る。

トレンドを反映させると商品回転率も早まるので店舗における商品の構成も早く切り替わる。

そしてベビー服、キッズ服を手がける。

商品に連動して店舗の改革も行う。

500坪クラスの店舗(ユニクロプラス)をオープンさせ、第二の生まれ変わったユニクロ旗艦店として、
「銀座店」をオープン従来の倉庫風の店舗と違い、銀座店は場所柄を反映させて商品から陳列まで
シックな装いの店舗になっている所にユニクロが目指す先が見えてきます。

第3点の戦略として、「ユニクロ力」。すなわちブランド力です。

「ユニクロは安売りをやめます」宣言に代表されるように、商品に付加価値を出す戦略に出た。

雑誌withとのコラボレーションによる美脚パンツ、スカートや、企業のロゴを掲載したTシャツ
世界各国の著名デザイナーを招いたコラボレーション、「UNIQLO miX」

そしてブランド広報としてCM戦略にも力を入れているようです。

各界の著名人が出演しているところで安心感を引き出す。

今後も「国民服」「ユニバーサルデザイン」を基幹に、ベーシックな服を基本としながらも流行を取り入れた
服も同時に提案、商品を大量に陳列しているだけの店構えから接客重視の経営に転換を図っている。

ざっとユニクロの歴史を書いてみました。

僕はこの最後の戦略が一番重要なポイントだと思います。

つまるところ、比較的歴史が浅いユニクロは海外進出も商品構成力転換も大型店舗も
結局ブランド力を構築するための戦略であるとも言えます。

先にブランド力を付けて、状況に合わせてSPA型に転換を図って成功したファイブフォックス社と
真逆の進行をしてますが、両社に通じるところは「時代(と消費者)の流れを読んで、的確に素早く
一気に攻める」という事に長けていること。

ユニクロの場合はブランド力構成において、出発点が多量販売の安売りから始まっただけに
アパレル業界のタブーなどないというくらい積極的である。

今現在のユニクロは立場が似たような状況の企業と比較すると・・・

VS「GAP」ー世界1兆円規模のブランド

VS「無印良品」ーライフスタイルをほとんど網羅している商品構成力

「ブランド力」という意味ではユニクロは負けてます。

しかしユニクロの強みで、GAPにも無印良品にも勝てる要素があるのは何と言っても価格と品質

わずか数年で4000億円規模の会社に成り上がれた要因は フリースだけではないはずです。

顧客の信頼を勝ち得てきたからこそ、ここまでの企業になった。

原点を考慮すると今の戦略である、ブランド力を育てるというのは上手く行くのでしょうか。

ユニクロの新戦略のモデルとなるようなベーシックな服を基本としながらも適度にトレンドを取り入れ、
良心的価格設定、豊富なカラー展開で世界進出を成功した企業はベネトンがあります。

しかし、そのベネトンも今の状況は特化した魅力がないだけに過渡期といった具合で厳しいですね。

ユニクロはあまりにも急激な成長を果たしために今の状況が安定期と見る向きも多いが、
急激な成長を果たした若い企業に見られる、経営体質の本質は刺激的でシビアだと思います。
何をしても切り替えが早い。

※ここまで先月号(07/01号)で抜けていた部分です。

FROM:長谷川時雨(ハセガワシグレ)

heavenlyの色彩&ファッショントークマガジン vol.25/2007年1月16日(掲載ミス分Webにて公開)


Vol.35 ユニクロ:3

さて、前々回からの続き、「ユニクロ」の戦略についてです。

「BRAND-LVA理論」では、「ブランド」を次のように定義しています。

(1)スペックパフォーマンスが優れている(スペック・パフォーマンス)
(2)生活者にとっての「良いこと」がわかりやすい(ベネフィット)
(3)他には真似できない独特の個性を持っている(ブランド・パーソナリティ)
(4)生活者に”半歩先の新しい生活の未来像”を想像させることができる(ブランド・ライフビジョン)

この4つを満たすことがプラス価格に反映される。

「服は部品」と言い切り、一万円以上のアイテムを作らないユニクロに上記のようなブランド力が備わるのか。

ユニクロには(3)(4)のブランド・パーソナリティとブランド・ライフビジョンが
決定的に欠けているように思えます。

ユニクロには「ブランド力がない」という前提で書いてます。

ユニクロならではの
(1)価格のわりに(スペック・パフォーマンス)
(2)品質がよい(ベネフット)
という魅力も他社が追随してきてます。

言い換えれば、消費者が「ユニクロでないと駄目だ」という魅力(競合排除心理)を発揮出来たときに、
ユニクロは立派な「ブランド」になります。

残念ながら僕はユニクロはあまり縁がないですねぇ。

下着やインナー、靴下だったら買うという人も多いと聞きますが、ユニクロに求められているところの
本質は「匿名である」「黙して語らない」事も重要な要因。

多くの人はユニクロのアイテムにブランドロゴや企業名や奇抜なデザインの服など求めておらず、
あくまでもベーシックで、価格のわりに品質の良さを知っているし、それがユニクロの強みである。

このユニクロならではの強みを忘れずに、新たなる戦略が上手く行くのか。

GAPのようにあくまでもアメリカントラッドを基本としたブランド力を持って世界規模のアパレル企業になるか、
またはトレンドとカラーを追求してベネトンのような企業になるか、進出間近と言われるH&Mのような安売りで
生き残るか・・・

いずれにしても世界規模のアパレル企業との競合に打ち勝たねばなりません。

確かに安くてトレンドを反映させながらも、ベーシックで質の良いアイテムを供給するのが最善ですが・・・

ファッションという個人の嗜好とライフスタイルが強く影響するアイテムでは
万人が納得するアイテムを生み出すのは難しいところです。

ユニクロに及ばず多くの他種業種の企業が、「ブランド」を確立しようとするのは、
そういう背景があると思います。

企業として見てもこのユニクロという会社はこれからどう仕掛けるのかは楽しみです。

FROM:長谷川時雨(ハセガワシグレ)

heavenlyの色彩&ファッショントークマガジン vol.25/2007年1月16日掲載

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