「ケンハモレッスン」2回目。クラスの人たちと顔を合わせるのも2度目なので、前回よりもリラックスしてレッスンに挑みました。月1回のレッスンですが、まだ先と思っていたらあっという間にレッスン日。生徒さんたちも同じ気持ちなんだろうなぁ、と思いつつ演奏が始まります。
1曲目は「埴生の宿」 レガート演奏がとても大切な曲です。
私はアルペジオの伴奏が担当で、音の切れ目を拾い上げるのがとても難しい。そう、息つぎをするタイミングを間違えると旋律パートに影響が出てしまう、と意識すればするほど、息苦しくなって顔が赤くなるのが自分でもわかります。
演奏をしている私達に先生が途中でストップをかけました。
この曲は「みずしま~~~って言うのを思い出して」
一同「・・・・・」
そこで先生は映画「ビルマの竪琴」のお話をしてくださいました。
「おまえ、三角山で何を見たんだ?それほどの決心をしたんだ?、きっと辛い思いをしたんだろうな」
井上隊長はおおよその事情を推察し、皆の思いを一羽のオウムに托します。
「オーイ、ミズシマ、イッショニ、ニッポンニカエロウ」
その水島がとうとう皆の前に姿をあらわしました。 収容所の柵越しに水島の弾く竪琴、「仰げば尊し」が万感胸に迫ります。
「アア、ヤッパリ、ジブンハ、カエルワケニハ、イカナイ」 オウムはこうつぶやくのでした。
冒頭のシーンで血気にはやる兵士達に、井上隊長がイギリス軍に降伏する理由を「生きて母国を建て直すことこそ自分たちがしなければならないことだ」と説く一方で、故郷をあきらめ、残って菩提を弔うと誓う水島。
そして
映画のなかで、イギリス軍を油断させるために歌った「埴生の宿」を、その彼らと合唱します。英語版は、「粗末な家だけど、我が家にまさる所はない。世界中を探しても、他に替わる場所はない」というイギリスの古い民謡で、タイトルは「Home
Sweet Home」 |
こんな音にしたい・・・そういう思いを込めて「レガート」を表現すると音は必ずそんな音になってくれますよ。
その直後にみんなで演奏した「埴生の宿」。弾き終わったあとのじ~~んとした気持ちはなんとも言えず、先生の「はい、この曲は今日でおしまいにしましょう(にっこり)」がうれしい一言でした。
弾きなれない楽器でも、想像力を総動員して、音に気持ちを込めると楽器はその気持ちに応えてくれました。
|